今回は少しテクニカルな計測です。Googleアナリティクスの拡張eコマーストラッキングを使うと、1ページに複数の商品が並ぶ場合、1商品1商品わけて、表示回数を計測できます。
有効な場面
どんな場面で有効かというと例えば、
[ul]レコメンドエリアのレコメンド商品表示を計測する
チェックボックスのチェック項目を計測する[/ul]
これは、通常、商品ごと、チェック項目ごとに分けて計測することができません。
仮に、1ページで商品として「りんご」「パイナップル」「ぶどう」がおすすめ表示された場合は、分けて計測することができません。「りんご:パイナップル:ぶどう」などと、つなげた文字列で計測することが限界です。
今回、「拡張eコマーストラッキング」の「内部プロモーション」を使って、商品やチェック項目を個別に分けて、計測する方法をご紹介します。
[aside type="normal"]以下、略語使用します。
GA=Googleアナリティクス
GTM=Googleタグマネージャ[/aside]
最終的な計測イメージ
例えば、ページ上の好きな果物を選択してくださいで「りんご」「パイナップル」「ぶどう」にチェックを付けて、次へボタンを押した場合に、以下のURLになる場合
例)http://localhost/?q=りんご&q=パイナップル&q=ぶどう
次の画面のように計測できます。
Googleアナリティクスは、意外とこれが難しいのです。今回、内部プロモーションを使って、個別のワードとして計測を実現しています。
それでは、さっそく設定していきます。
操作手順
GAビューの拡張eコマース設定
GAの必要な設定をします。
画面左下の「管理(歯車アイコン)」をクリックして、管理画面を開きます。
計測する「ビューの設定」を開きます。
「eコマースの設定」をクリックします。
「eコマースを有効にします」を「有効」にします。
「拡張eコマースのレポートを有効化」を「オン」にします。
「送信」ボタンをクリックして、保存します。
続いて、GTMを設定します。
まずは1つめの変数です。
カスタムjavascript変数の作成
ユーザー定義変数を作成します。種類は「カスタムjavascript」です。
これにより、URLから複数のキーワード情報を受け取って、1つ1つ取得する変数を作成します。
設定する変数は次の通りです。
検索ワードのパラメータが「q」の場合の例です。「q」ではない場合は、その部分を変更します。
function() { // 配列を定義します var arg = new Array; // 変数pairにURLの?の後ろを&で区切ったものを配列にして代入 var pair = location.search.substring(1).replace("?","&").split('&'); // for文でpairがある限りループさせる for (var i = 0; pair[i]; i++) { // 変数wordsにpairを=で区切り配列に分割する var words = pair[i].split('='); // wordsはkey-value // qパラメーターに格納された項目のみ、最初に定義したオブジェクトargに名前付き配列として格納します if (words[0] == "q") { arg.push({ 'name':decodeURIComponent(words[1]), 'id': decodeURIComponent(words[1]), 'position': '検索ワード' }); } } // 拡張eコマース用オブジェクトとして渡す var ecommerceData = { 'ecommerce': { 'promoView': { 'promotions': arg } } }; return ecommerceData; }
続いて、2つめの変数です。
GA変数の作成
Googleアナリティクス設定の変数を作成します。
これは、Googleアナリティクスの共通設定です。
タグを作成する際には、タグ1つ1つ設定するのではなく、この変数を作成して、関連付けることで設定を早く簡単にします。
次の画面の通り設定します。
続いて、タグの作成です。
タグの作成
GAタグを作成します。
次の画面の通りに設定します。
さきほど設定したGoogleアナリティクス設定も登録します。
すべてのGAタグで、共通の設定として計測するのではなく、特定のタグのみで、計測する場合は、「このタグでオーバーライド設定を有効にする」にチェックを入れます。
eコマースの設定の「拡張eコマース機能を有効にする」を「真」にします。
作成した変数「{{gaEcommerceData}}」を設定します。
続いて、実ページでの動作確認です。
GTMプレビューモードの動作確認
GTMの設定が正しく動作するか確認します。
画面右上の「プレビュー」ボタンをクリックします。
お使いのブラウザのみで現在のGTMの設定が動作するようになります。
動作確認するための実際のページをブラウザで開きます。
例)http://localhost/?q=りんご&q=パイナップル&q=ぶどう
画面下からGTMプレビュー画面が開きます。
設定したタグ(ここでは「GA01_基本タグ」)をクリックし、「Googleアナリティクス設定」の項目に文字列が計測されていればOKです。
最後に、計測確認です。
GAでの計測確認
左上の検索ボックスで「プロモ」と検索すると「サイト内プロモーション」が表示されますので、それを選択すると早いです。
(ツールのエラーなのか、ツリーを開いていくと見つからない可能性あり)
本日のデータを見る場合には、必ず集計期間(画面右上)は、本日が含まれていることを確認してください。
内部プロモーションの名前に計測項目と計測された回数を確認できればOKです。
以上で操作は完了です。
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