2008年の情報になるが、広東省7万の工場のうち、10~20%が閉鎖され、今後2年間も同程度の閉鎖が予想される。
また、中国に生産拠点を持つメーカーへのアンケート結果では3分の1が投資は縮小と回答している。この傾向は広東省だけではなく中国全土に共通点するものだろうという。
ではなぜ、中国から工場撤退が増えているのか?
その理由はこうだ…
生産コストが今度ますます上昇する中国で工場を経営し続ける理由はない。現にスポーツメーカーのナイキは生産拠点を中国から東南アジアにシフトしている。
日本でもメイドインチャイナが好まれないように、粗悪品が多い。
著作権や特許権が保護されていない中国では工場を移したのはいいが、コピー商品を出されてしまう。工場を移して、しばらくすると中国で模倣品が出るのは有名な話。
技術はすぐに盗まれるので最先端技術なんて危なくて導入できない。その危険をいち早く感じたGoogleは中国から撤退した。
こういった理由から中国に生産拠点を移すメリットが薄れはじめている。一時は中国成長が期待されたが、今後はあまり明るくないのかもしれない。
参考書籍、マネーの未来、あるいは恐慌という錬金術 (2008.7.10)